STYで最難関の場所は天子山と思っていたが、それは序章に過ぎなかった。天子山は標高1330mだが、熊森山は標高1575mの急登。天子山は最初緩やかな登りで、頂上付近で急激な上りになる。だが、熊森山は最初からかなりの斜面を登る事となる。
最大の難所、熊森山の急登を突破せよ。
さて、ここからは私のSTY参戦記。夜道を走り続け、天狗岳を通過。この段階で予定より1時間遅れている。周囲のランナーはSTYよりUTMFゼッケンが多くなってきた。つまりSTYでも後ろの方って訳だ。

しかし、92Km走るSTYよりも170Km走るUTMF選手の方が元気とは。STYにとって最大の難関となる熊森山の急登でさえ、楽々と登って行く。シングルトラックなのに、後ろから次々とUTMF選手が現れる。その度に道を譲る。何度も繰り返されるので、かなり疲れる。
熊森山から麓エイドに向かうも関門閉鎖?
熊森山を20時に通過するはずだったが、21時を過ぎている。スタート時から時間を意識してきたが、それでも時間がない。これで雪見岳もあったら一巻の終わりだ。2018年のSTYは熊森山から下るだけ。急な下りはないので、つづら折りを走り続ける。

やがて、ロード区間になる。この時点で、麓エイドに間に合うか微妙。これを知る周囲のランナーは舗装路をぶっちぎる。トレイルランナーは舗装路が苦手なものだが、それでもかなりのスピードだ。舗装路は走りたくが、時間がないので走る。
麓エイドの関門閉鎖まであと5秒。
ロード区間だけでも5Kmはあっただろうか。路面が舗装路から林道になれば麓エイドが近い証拠。その林道にたどり着くも足の疲労が激しい。そして遠くから声が聞こえる。STYは間もなく関門閉鎖になるとの事。エイドまでの1Kmを4分台で走る必要がある。

1Km6分でも速いのにキロ4分だと!そんな速度で走った事ない。しかも50Km走ってきてのキロ4分て…。ここで走らなければ麓の50Kmで終わってしまう。この関門を乗り越えても次の関門に間に合わないだろう。それでも「挑戦者」なら全力で走るべきだ。
天子山・熊森山を乗り越えても端足峠があるのか。
最後の力を振り絞り、関門閉鎖5秒前に通過した。しかし、のんびりしてられない。あと10分でエイドを出発しないと失格になる。50Km走って来て、エイドで休憩できないのは厳しい。とりあえずコーラとかの水分を補給。富士宮焼きそばを手に持ったまま出発した。

この時点で23時だが、エイド外の切り株に座って焼きそばを食べる。食べて走るのがトレイルランナーなのさ。次の本栖湖エイドへは2時間弱で、10Kmだ。ロードの感覚だとかなり楽に行けそうだが。

端足峠の登りはかなりの急登。恐らく、間に合わないだろう。「STY麓エイドで関門閉鎖?最大の難所、熊森山から本栖湖への道のり」に続く。
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